中編でご紹介するのは、2曲。
ミッキーとミニーがかわいらしいサモアの曲、そしてポイダンスがかっこいいニュージーランドのマオリ族の曲です。
サモアとマオリ族のこの2曲は日本語の資料がとても少ないのですが、とても奥が深い。
ポリパラをきっかけに、ポリネシアの奥深さにどっぷり浸かっていただくきっかけになれば幸いです。
Agi Mai Se Matagi
ディナータイム終了後、ミッキーとミニーが再び舞台に登場して踊るこの曲。曲名は、シンガーのお姉さんが教えてくれますね。
「曲は、恋人のことを思って歌う、アギマイセマタギ。美しい娘はもちろん…ミニーマウスです!」
そう、アギマイセマタギですw
ミニーちゃんかわいいし、ミッキーはおばかさんになっちゃうし、好きな人も多い曲ではないでしょうか。
恋人を一途に想い続けるラブソング
「Agi Mai Se Matagi」はサモアの曲で、サモア語の歌詞で歌われています。曲のタイトル「Agi mai se matagi」は、「風よお願い、私の愛をあの人に運んで」的な意味のようです。
なんてロマンチックなんでしょう♡
この曲については、過去に日テレのディズニー番組「夢の通り道」で2回に渡って特集が組まれていたみたいです。わたしは見逃してしまったのだけど。
「夢の通り道」のサイトに、一部の歌詞の和訳と曲紹介が掲載されていたので引用しておきます。
聴こえてくるのは…
♪風よ私の愛をあなたに運べ 私の胸の鼓動はあなたのために打つ
実は、「ミッキーとミニーのポリネシアン・パラダイス」でも歌われているこの曲は、サモア生まれ。
今も広く親しまれているラブソングなんですよ。
♪あなたがいなくてとても寂しい。希望を無くしかけている。私はあなた以外を決して愛さない
―夢の通り道│376回 TDL ミッキーとミニーのポリネシアン・パラタダイス[1]サモアの歌とダンス
ミキミニの衣装はサモアの伝統的な布「シアポ」でできている
「夢の通り道」の別の回では、ミッキーとミニーが着ている衣装の解説もやっていたようです。サモアの伝統的な布「シアポ」が取り上げられています。こちらもサイトを引用しておきます。
ミッキーとミニーの衣装には、
サモアの民族衣装風の模様があしらわれています。
(中略)
かつてサモアの人々は、独特の模様が施された衣装を着ていました。
これは、王の娘の正装。
「シアポ」という、伝統の布で作られています。
昔はどの家庭でも作られていたという、シアポ。
原料は、カジノキという木の皮なんです。
はがした皮を、水にさらしながら、
貝殻で何度も薄く伸ばしていきます。
繊維が細かく絡み合っているので、織物のように仕上がるんですよ。
「サモアでは昔からシアポ作りは女性の役目でした
力と集中力を必要とするとても大変な仕事です」
木の実などを使った染料で、模様を描きます。
―夢の通り道│377回 TDL ミッキーとミニーのポリネシアン・パラタダイス[2]サモアの民族衣装
アギマイのミニーちゃんは作りやすいので秋の仮装でも人気だったみたいですね。シアポを1から作るとなると大変そうですが…!
Toia Mai te Waka Nei
最大4つのポイボールを使ったマオリ族の歌
次の曲は、「Toia Mai te Waka Nei」です。赤・白・黒の衣装に三つ編み、腰にはお手玉のようなポイボール。
すでに「ミッキーとミニーのレインボー・ルアウ」をご覧になった方はお分かりかと思いますが、「Toia Mai te Waka Nei」はニュージーランドのマオリ族の歌です。
レインボー・ルアウでは2つしかポイボールを回さないけれど、ポリパラのこの曲では最大4つも回してくれます。スゴイw
この曲はとても奥が深くて、それだけで1本記事が書けてしまうボリュームなので、ここでは簡単に、曲の内容と見所をを解説します。
曲のタイトルは「カヌーを引く」という意味
曲のタイトルになっている「Toia Mai te Waka Nei」は、「カヌーを引っ張って運ぶ」という意味の言葉。振付にも、両手を引っ張ってカヌーを引っ張る様子が表現されています。
ちなみに、歌詞の中にある「クイ~クイクイ!」って歌っているパート。これは鳥の鳴き声を表しているそうですよ。
原曲(?)には勇ましすぎる男性パートもあり
曲のタイトル「Toia Mai Te Waka Nei」でYouTube検索すると、後半にラップ調?の男性パートが出てきます。(※上の音源は高音質で聴き取りやすいです。男性パートは0:55くらいから)
(※下の動画は男女で踊る雰囲気が味わえます。男性パートは1:20くらいから)
男性パートの歌詞は分からないのですが、ラグビーの前に披露する男性の踊り「ハカ」を連想させてとってもかっこいいです。
歴史的背景とも関わっている? 謎多き曲
この曲「Toia Mai te Waka Nei」は前述の通り、大変奥が深そうです。1840年にイギリスとマオリ族の間で結ばれた「ワイタンギ条約」に関する歌のようで、マオリ族の歴史的背景とも関わりがあるらしい。
歌詞の内容は推測ですが、ワイタンギ条約締結100周年を記念して作られた曲で、「新たな国家の誕生で希望に満ち溢れている~」的な感じではないかと見ています。
ただ、わたしが調べた限り、ネットと書籍では日本語の資料は皆無。
まだまだ謎も多く手探り状態ですが、自分なりに色々調べている最中です。
さらに詳しく知りたい方は、当ブログの別記事『TDLポリパラ挿入歌「Toia Mai te Waka Nei」は、ワイタンギ条約締結100周年に関する歌なのか? 考察まとめ』をご参照ください。歌詞の和訳も載せてます。
以上、日本ではあまり馴染みのない、サモアとニュージーランドの2曲をご紹介しました。
最終回である後編は、ハワイが舞台。
スタンダードな3曲をご紹介します。お楽しみに!
前編:【ディズニー】ポリテラ民のための「ミッキーとミニーのポリネシアン・パラダイス」ガチ解説(前編:ハワイ&タヒチ曲)
後編:【ディズニー】ポリテラ民のための「ミッキーとミニーのポリネシアン・パラダイス」ガチ解説(後編:ハワイ曲)
■レインボー・ルアウの解説はウレぴあ総研に掲載してもらっています!
ミッキーのイケメンダンスは“蚊”の踊り!? 新ショー「ミッキーのレインボー・ルアウ」ポリネシア文化をガチ解説